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CPIとは【経済用語をやさしく解説】

CPIとは

CPI(Consumer Price Index)は日本語で消費者物価指数と呼ばれ、家計の購入するモノ・サービスの価格の平均的な変動を測定します。簡単に、CPIを見ることによって物価の変動が確認できると考えて良いでしょう。CPIは多くの国で毎月公表されていますが、生鮮食品は季節変動が発生しやすいため生鮮食品の項目を除いて計算した「コア指数」(コアCPIと呼ばれます)が注目されることが多いです。

CPIは主に次の8つのセクターの物価を調査します:食料品・住まい・衣服・交通・教育・医療・娯楽・他のモノやサービス。これらのセクターの物価を調査した結果がCPIとなって公表されます。

CPIの使われ方

CPIはインフレを予想するために金融関係の人々に使われることが多いです。インフレとは、モノ・サービスの値段が上がり続ける状態のことであるので、CPIを用いることでインフレの傾向を掴むことができます。また、CPIはビジネスの意思決定に使われるだけでなく、アメリカなどでは従業員の給与交渉の道具としても用いられます。

また、CPIを算出することで政府は物価が適正か判断し金融政策を調整することができます

CPIの欠点

政府や金融機関の意思決定に大きな影響を及ぼすCPIですが、欠点も存在すると言われています。例えば、日本や欧米で計算されるCPIには上方バイアスがあります。例えば、消費が上昇する成長品目であれば量的効果が働き、いずれ価格が低下します。しかし、基準年にその実態よりも価格が過大に評価されてしまうとCPIは本来よりも高い値になります。

また、CPIでは値引きされた商品は考慮されないため、多くの家計でディスカウント店での購入がより頻繁になったとしてもその効果が反映されません。そのため、実際には安価で商品を買うことができる状態にあるもののCPIによって物価が上昇したと過大評価されてしまいます。

まとめ

CPIは最も重要な経済指標の一つです。なるべくやさしく解説させていただきました。CPIはある年を基準として、消費者がモノ・サービスに支払った金額の平均的な変動を測定します。この指標は多くの国で毎月公表されていますが、日本では都道府県ごとにも公表されています。CPIはインフレを測る指標として経済の状態と方向性を見せてくれます。これ以外にも、CPIは国民年金の支払額や生活保護費の調整の際の指標としても用いられます。

<文/須藤>