どのサイズが一番お得ですか?
突然ですが、問題です。
この3つのサイズのコーヒーがあったとき、どのサイズが一番お得だと考えますか?
ぜひスクロールするのを一度読むのを止めて一度答えを出してからぜひ下の文章を読んでみてください。
↓
↓
↓
↓
↓
さて、正解です!!
そう、答えは「グランデ」です!!
なぜなら、1円あたりの容量が一番多く飲めるから。
電卓を使って簡単に計算をして頂いた方も、暗算である程度計算してしまった方もいることでしょう。いずれにせよ、円を容量で割ったり、容量を円で割ったりして計算したはずです。
いやー素晴らしい、これで正解・・・です。
数学的には。
しかし、この数学的な正解が、本当に正解でよいのでしょうか。
「えっ」と思われるかもしれませんが、正解かどうかは、場合によるのではないでしょうか?
では、みなさんに質問です
皆さんは、ショート(S)、トール(M)、グランデ(L)、どのサイズをよく購入しますか?
ほとんどの方がショートやトールサイズなのではないでしょうか。
つまり、お得だと計算したグランデサイズは、お得に感じてはいないのではないでしょうか。
あるデータによると、グランデサイズのコーヒーを買う人は10パーセント程度だと言われており、セミナー参加者にも聞いたことがありますがまさしくそのくらいの割合です。
そのお得なサイズのコーヒーをなぜ買わないのか?
なぜ「グランデ」のサイズを買わないのか。その理由を、買わない人に聞いてみると明らかです。
「グランデ」は量が多すぎるのです。そりゃそうですよね。1来店で、約500mlも飲み物を出されて飲み切れるでしょうか?
ペットボトル1本飲み切れたら退店できると言われたらむしろ人によっては苦行になってくるかもしれません。
よほど喉が乾いている人or長時間居座る人or持ち帰りの人じゃないと飲み切れないのではないでしょうか。
実は、一番買われる率が高いのは「トール」サイズと言われています。私の独自の調査だと約半分、50%くらいの印象です。なぜなら、ショートサイズだとすぐに飲み切れるけれど、トールサイズなら、しっかりした量があって、口を潤すだけでなく、比較的長時間カフェに滞在しても喉の渇きを十分にいやすことができる量だからです。
次にショートサイズ。例えば、15分~30分程度の短い来店のときもありますよね。ちょっとした待ち合わせで時間が空いたからカフェによるときなど。そうなれば、トールサイズでも大きすぎるでしょう。200mlくらいは喉が渇いていれば一気に飲み干せるくらいの量になってきます。
このように、お得感はシチュエーションによって全く変わってきます。
少し実感が沸きにくい方でも、たとえば、「お米1kg1000円(高いですが。)をいつも買っているところ、お米1トン90万円(10万分ディスカウント!)!!」
と言われたらどうでしょうか?
業者の方じゃない限りほぼピンとこないはず(笑)なぜなら、お米の一人あたりの寝k何消費量は53kg程度で、20人家族なら1年で消費できるかもしれませんが、2、3人の家庭なら食べ終わる前に腐ってしまうことでしょう。
計算をすればお得なことはわかっていても、心からお得だとは思っていない、総合的には全くお得には感じていないから買わないのです。
数学は、使ってこそ意味がある!思考を学ぶ!
我々は、なぜか問題を出されたときに、「数学」として問題を解く癖があります。
数学の問題として出題されれば、このように「グランデ」がお得だと即答できるでしょう。そのように数字で答えられるように訓練されてきました。
判断基準は他にたくさんあるのに、単一的に数字上で最適な答えを出して、それがすべて万能な答えであるかのように勘違いしてしまうことすらあります。
もちろん、数学上で答えを出すことは重要ですが、もっと重要なのは、生活に密着していく中でよりよい日々を送るために使いこなす視点です。
大人の方に、使える数学を、数学の思考の部分だけを「数学的思考超入門セミナー」では、そんな視点を提供しています。
ぜひご参考ください。
<文/堀口智之>