「なぜその数字?」と聞かれて、固まったことはありませんか?
営業歴10年のAさんは、ある月曜朝の会議で経営陣からこう聞かれました。
「この資料、先月比15%増って書いてあるけど、なんで15%なの?」
Aさんは一瞬フリーズしました。「なんとなく、前回よりよく見える数字を選んだ」のが正直なところ。でも、それを口にする勇気はありませんでした。
こういう場面、あなたにも心当たりはありませんか?会議の資料に数字を入れる。でも、その数字がどこから来たのか、なぜそれを選んだのか、聞かれると言葉に詰まってしまう。
数字は「根拠」とセットで初めて意味を持つ
数字が苦手な人がやりがちなのが、「それっぽい数字を並べる」こと。
たとえば「目標達成率120%」「顧客満足度92点」。数字があると資料が整った印象になりますよね。
でも、その数字に根拠がなければ、会議室では「飾り」にしかなりません。
経理担当のBさんは、コスト削減の提案資料に「20%削減可能」と書いて上司に提出しました。
「どうやって20%を出したの?」と聞かれ、「他社の事例を見て、なんとなく…」と答えてしまい、提案は差し戻し。数字そのものより、その数字の「ストーリー」を語れなかったことが問題でした。
会議で使う数字には「3つの問い」を用意しよう
数字を使いこなすために、資料を作る前に必ず自分にこの3つを問いかけてみましょう。
- この数字はどこから来たか?(出典・算出方法)
- なぜこの数字を選んだのか?(比較対象・基準)
- この数字から何を言いたいのか?(結論・アクション)
たとえば「先月比15%増」という数字なら——①社内の販売管理システムから集計、②前月との比較で成長を示すため選択、③この成長ペースを維持するため来月はキャンペーンを継続すべき——という3点がスラスラ出てくれば、会議での発言が一気に変わります。
「数字力」はセンスではなく、習慣で身につく
マーケティング担当のCさんは、以前は会議で数字を使うのが苦手でした。でも「3つの問い」を意識するようにしたところ、数字の根拠を考えながら資料を作るようになり、3ヶ月後には上司から「Cさんの資料、最近わかりやすくなったね」と言われるように。
数字力はセンスや才能ではありません。正しい問いを持つ習慣を身につけるだけで、誰でも「数字で説明できる人」になれます。会議で数字を使うたびに「なぜその数字か?」を自分に問いかけてみてください。それだけで、あなたの資料は見違えるほど説得力を持つようになるはずです。
まとめ:今日からできる数字トレーニング
- 会議資料の数字には「出典・理由・結論」の3点セットを用意する
- 数字は多ければよいわけではない。「根拠のある1つ」が「なんとなくの10」に勝る
- 「なぜその数字?」と自問する習慣が、数字への苦手意識を消していく
次の会議資料を作るとき、ぜひ試してみてください。数字が苦手だったあなたが、「数字で語れる人」に変わる第一歩です。

