どうやったら数学を効率よく学べるか。学んでも、学んでも忘れてしまう。公式が覚えられない。意外と定着しない。そんな方も多いのでは?
そんな方にオススメしたい勉強法は、「アウトプット数学勉強法」です。
アウトプット数学勉強法とは
勉強は一人でするもの。と思いがちですが、一人で机に向かって淡々と学んでいても、モチベーションを保つのが難しかったり、どこまで出来ているか不安になることもあるはず。
そこでオススメしたいのは。アウトプット勉強法です。名前はカッコイイですが、簡単に言えば「人に教える」機会をつくることです。
すると、効率よく学ぶことができます。
実は、「教える」というのは以下の3つのことをそれぞれ行わなくてはいけません。
- 知識を増やす必要がある
- 知識を整理する必要がある
- 知識の重要度を決める必要がある
それぞれ3つのことを解説してきます。
1.知識を増やす必要がある
まず、アウトプットするうえで大切なのは、大量の知識です。話せることは、学んだことの10%以下ということに気づきます。つまり、ものすごい量インプットしなければ、アウトプットができないということです。何冊も本を読んだり、人に聞いたり、検索で調べて、学んで学んで、ようやくアウトプットすることができます。
できれば、その知識は、自分の「体得」しているものであると尚よいと思います。表面的にだけ知っているような物事というのは、その浅はかさというのがどうしても言葉尻に出てきてしまいます。もちろん、多くの「教える」人というのはそれがわかっているからこそ、しっかりと入念に学ぶことを知っていますが、どれだけ学んでも学び足りないということを感じることでしょう。
私は、新しい分野を体系的に人に話すときには、最低でも5冊以上のその分野の専門書を読み漁ります。何がよくて、何が悪いのか。そのメリット・デメリットをなるべく網羅するように学びます。
2.知識を整理する必要がある
そして、「教える」というのは、「学ぶ人」がその分野を「知らない」「わからない」からこそ教える必要があるわけで、ちゃんとわかりやすい説明じゃないと、「教える」というのが無駄になってしまいます。だから、教える順番も考えなくてはいけません。まず、何から伝えたらよいでしょうか。どんな伝え方だったりわかりやすいでしょうか。そもそも、自分はどういう順番で覚えたのか。何が引き金となると覚えやすくなるのか。相手の知識ベースにいかに合わせるかを調整していく必要があります。大量の知識を、今までの経験や行動と結びつけるようにするとよいと思います。その知識と組み合わせることで、よりわかりやすく、人に伝わりやすいものに変わります。
3.知識の重要度を決める必要がある
その上で、知識の重要度、教える必要のある知識と教えない知識を区分けする必要があります。すべて教えるのであれば、そもそもwikipediaなど見てもらった方がずっとよく、限りある時間の中で、話す内容と話さない内容を明確に区分けする必要があるのです。全部重要であるように思うかもしれませんが、クリティカルなポイントだけが何より重要で、そのポイントがわかっていれば、その分野全体の視野が開けてくる。そんな知識を選びましょう。
これが「教える」ときに必要な3つのことです。いかに自分が学ぶことができるのかがよくわかると思います。
私も講師として教える中で、お客様からたくさんのことを教わってきました。そもそも授業やセミナー前までに多くを学んでいますが、「これがわかりやすい!」と思っていても通用しないケースも多々あり、いろいろな業界ごとに様々な常識があり、いろいろな方と会うたびに発見と学びがあります。
また、たくさんの質問をいただきます。特に
「なぜ、この分野を学ぶ必要があるのか。」
「社会のどんなところに役立っているのか。」
そんな質問には多くの気づきと成長の機会をいただきました。
数学を「教える」機会をつくってみる
みなさんも、家族に、友人に、同僚に「教える」機会を作ってみてはいかがでしょうか。なかなかきっかけがない、という方もいるかもしれませんが、「勉強会」と称して、15分だけとか。たった15分なら聞いてくれるかもしれませんし、面白かったら感謝もされます。15分といっても、逆に長時間じゃない分整理して話すのはなかなか難しく、大変勉強になりますよ。
学んだことを弊社イベント「ロマンティック数学ナイト」で発表いただいてもよいかもしれません。ぜひご検討を!(参考:ロマンティック数学ナイト公式WEB)
<文/堀口智之>