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生成AI研修の前に数字の基礎は必要か|導入順序の判断材料

オフホワイトの地に深緑のブロックが段状に積み上がり、小さな一群から点線で拡大されて示されているドット絵のイラスト

生成AIの研修と数字の基礎のどちらを先に置くかは、ツールの操作、対象の業務、出てきた数字の読み方の3つに分けて現状を確かめてから決めます。「活用が進まない」という一つの言葉には、この3つが混ざっています。どこで止まっているかを分けないまま研修を足しても、同じ状態が続くことがあります。

この記事では、順序を決めるために社内で集める材料と、出力された数字を確かめる演習の例を紹介します。以下の金額・数値の設定は、説明用に作成した架空のものです。

「活用が進まない」を、ツール・業務・数字の読み方に分ける

操作が分からないのか、どの業務に使えるか思いつかないのか、出てきた結果を確かめられないのか。この3つは、必要な手当てが違います。操作なら手順書、業務なら使いどころの洗い出し、確かめられないなら数字の読み方です。

実際には混ざっています。3つを分けるには、使っていない人ではなく、使ったうえで止まった場面を集めます。どこまで進んで、何で止まったかを一文で書いてもらうと分類できます。

止まった場面が集まらない部署もあります。集まらないこと自体が材料になります。使う場面が業務の中に置かれていない可能性があるため、その部署では数字の読み方より先に、使いどころの洗い出しへ戻ります。

出力された数字を確かめる工程は、人が担う

要約や集計の出力を業務に使うとき、その数字が何を分母にして、いつからいつまでを集計したものかを確認する工程が必要になります。この確認は元データと突き合わせる作業なので、出力を受け取った側が行います。

手順が社内にないと、出力をそのまま資料へ貼る運用になります。出力を確かめる工程を誰が担うかを決めることが、順序を考える出発点です。扱う範囲はデータリテラシーの用語解説で確認できます。

確認例:示された前年比を、自分で再計算する

説明用の架空の例です。ある月次の要約に「前年比150%」と書かれていました。元データを見ると、前年同月の売上は560万円、今年の同月は700万円でした。

自分で計算すると、700÷560×100=125%です。分母の560万円は、比較の基準となる前年同月の売上です。増加額は 700-560=140万円、前年同月からの増加率は 140÷560×100=25%になります。要約の150%との差は25パーセントポイントです。前年比と増加率の違いは前年比の用語解説で確認できます。

ここで確認するのは3点です。数字の出所、集計期間、対象範囲。出所が別の資料なら分母が違う可能性があり、集計期間が単月か累計かで値が変わり、対象に含む部門や商品が違えば一致しません。なお、再計算して一致したことは、その数字を使った判断が妥当であることまでは意味しません。

先に数字を扱う場合と、先にツールを扱う場合の条件

数字の読み方を先に置くのが向くのは、出力を数字のまま業務資料へ載せる場面が多い部署です。売上、単価、件数、率を扱う報告が中心なら、確かめる工程が毎回発生します。

ツールの操作を先に置くのが向くのは、文章の下書きや議事録の整理など、数字の判断が絡まない用途が中心の場合です。使う場面が数字から離れているなら、順序を入れ替える理由は薄くなります。部署によって答えが違うため、全社で一つの順序に決めない形も選べます。

順序を決めるために、社内で集める材料

集めるのは、対象部署が実際に作っている資料と、そこに載っている数字の種類です。率がいくつ載っているか、率のそばに分母が書かれているか、比較の基準が明記されているか。この3点を数えると、確かめる工程がどれだけ必要かが見えます。

併せて、止まった場面の記録を集めます。操作で止まったのか、使いどころで止まったのか、出力の確認で止まったのか。件数の多い方から手当てしますが、件数の大小だけで決めず、止まったときの手戻りの大きさも並べて見ます。

材料は部署ごとに分けて集めます。全社で合算すると、率を多く扱う部署の事情が全体の中に埋もれます。迷う場合は、その部署が直近1か月に出した資料を1つ選び、載っている率の数を数えます。数が多いほど、確かめる工程を先に置く理由が強くなります。

併走させる場合の設計

順序をつけず併走させる形もあります。その場合は、同じ題材を使います。ツールの操作を扱う回で出した出力を、数字の回でそのまま検算の題材にします。題材が別々だと、確かめる工程が演習の中だけで終わり、実務の手順に戻りません。

併走で気をつけるのは時間の配分です。操作の説明は進み方が目に見えるため、演習の時間がそちらへ寄ります。検算に使う時間を先に確保しておきます。数字を扱う側の範囲を確かめるなら、和からのデータドリブン研修で、扱う内容と実施形態を確認できます。ツールの操作手順そのものや社内の利用ルールづくりは対象が変わるため、分けて検討してください。

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