よく、「格差が問題だ!」なんて言いますが、人類が最も注目しなければいけない「格差」は、「生まれる場所から生まれる格差」だと思います。生まれた場所でほぼすべてが決まってしまうことがあります。
毎日2万人近くの助かるであろう子供たちが亡くなっている
2018年だけで、推定620万人の本来は助かるであろう子どもたち(15歳未満)が亡くなっています。しかし、これでも改善された方です。2000年には、1420万人の子供たちが亡くなっていました。6割近く減と、グッと減った気がしますが、まだまだ多いです。割合ではなく、量でとらえれば十分多いでしょう。
1日換算すれば、1.7万人の子供たちが亡くなっています。1.7万人です。信じられないくらいの人数です。
もしこれが日本だったとしたら1人でも、2人でも例えば栄養失調で亡くなったとしたら大ニュースです。1週間はこのネタで持ちきりになるでしょう。しかし、世界を見てみれば、とんでもない量の人数が、しかも毎日、亡くなっているのです。
特に5歳未満の子供が亡くなるのが全体の85%で、その死亡原因は、主には感染症です。肺炎(15%)、下痢性疾患(8%)、マラリア(5%)が3大死亡原因です。栄養失調の子供は死亡のリスクが高まり、死亡原因の45%にもなります。
こうしている今でも、2018年には約4900万人もの5歳未満の子供たち、日本人口の半分近くもの規模の子供たちが栄養失調に苦しんでいます。
最近では、2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標、SDGs(エスディージーズ)が設定され、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標の一つとしてこういった貧困や格差の問題が注目されつつあります。
(引用:The latest Levels and Trends in Child Mortality: Report 2019 from UNICEF)
大学生のときにこの問題を知って苦しんだ
実は、私がこの問題を知ったのは大学生のときでした。ゴシップなど、どうでもよい様々なニュースなどありますが、ごくたまに発生する国内でのあらゆる事件の危険性よりもずっと、これが問題だと感じていました。この問題に対して、本気で何とかしなくてはいけない。と強く想ったのと同時に、強い無力感を感じました。
「自分にはどうすることもできない。」と。その国に行って、支援することもできたかもしれません。しかし、それは選びませんでした。
だから、大学生のときからずっと、自分にできることをちょっとだけ、同じ額をいろんな団体に毎月少額ではありますが、寄付し続けています。毎月口座から引き落としをしていたのですが、起業する前は本当にお金がなかったので、口座に数十円しかなかったこともあり、引き落としされず、あとで請求書がきたときはどうしようかと思いました(泣)
我々は何をすべきか
このような現状を知ったところで、「だから何?」とか、「自分には支援できないかも・・・。」と思う方は多いかもしれません。
もちろん、自分が大変な状況の中、他の人の支援を考えるのは大変なことです。まずは、自分のために生きることは一つかもしれません。
私がよく思っているのは、自分の能力を最大限発揮すること、今を一生懸命生きることそのものが、結果、世界に、未来につながると強く信じています。
思い出すのは、Mr.childrenの「彩り」という歌です。
僕のした単純作業が この世界を回り回って
「彩り」Mr.children より一部引用
まだ出会ったこともない人の笑い声を作っていく
私は、自分の能力を最大限発揮できるのが今やっている数学とか数字にまつわる仕事です。私は私なりにできる社会貢献を続けていきたいと思います。
<文/堀口智之>