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フレームワークは分析の最初の一歩

論理的に分析したい。しかし、分析といっても何から手を付けてよいかわからない。そんな方は、フレームワークを最初に使ってみると、分析の最初の一歩として活躍してくれるでしょう。

 

分析のためのフレームワークをどのタイミングで使うべきか

数字を使った具体的な分析は、このフレームワークを使ったあとに行うと良いでしょう。なぜなら、「結果」が数字が現れるのであって、数字が原因を作っているのではないからです。あくまで分析の補助をしてくれるのが数字です。10を11や12にさらによくしていくのが、数字を用いた分析です。

その前には、フレームワークを用いて、0や1を判別していくとよいでしょう。つまり、あるか、ないか、そのどちらかをその機能や環境についてなど、冷静に明らかにしていくのです。

例えば、ガラパゴス携帯のようにボタンで押すタイプと、スマートフォンのように画面を触って操作するタイプでは、違いは「0」と「1」です。全く種類が違います。どちらも画面を触って操作するタイプなら、その滑り具合や反応速度を数字化することはできます。まずは、この大きな違いを確かめることを先にやるのです。そのためのフレームワークということです。

 

どんなフレームワークがあるのか

フレームワークとは、「図」と「分析の切り口」をわかりやすく表現したものになります。多くの経営学者やコンサルタントがビジネスを考えていく上での枠組みとして開発をしてきました。

いろいろな種類があり、とてもこの記事ですべて紹介しきることはできません。

例えば、自社の経営・事業環境をまず知りたい。そこで使える有名なフレームワークは、SWOT分析(スウォット分析と読みます)です。

・S(強み):Strengths
・W(弱み):Weaknesses
・O(機会):Opportunities
・T(脅威):Threats

に分けて考えていく方法です。

代表的なフレームワークである「SWOT分析」

会社でも、今の事業がどういう立ち位置なのか、これからのマーケティング戦略を考えていく上でも、内部資源と外部環境はどうなっているのかを冷静に考える上で、それぞれに当てはめて考えていくとよいと思います。

例えば、

・S(強み):大人向けに数学を教えてきた歴史・経験・在籍講師すべて業界トップ
・W(弱み):講師ありきのビジネスではあるので急拡大しにくい
・O(機会):統計学や数学の有効性が社会に広まり、専門性のより高い教え方が必要とされる
・T(脅威):youtubeなどの安価な学びの方法が増えてきている

こんな風に具体的に書くと、イメージわきやすいでしょうか。

他、有名な分析だと、3C分析、バリューチェーン分析、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)、ファイブフォースなど、多種多様なフレームワークがあります。どれを使ったらよいかはそれぞれの目的によります。そもそも何のために分析をするかをまず決めなければならないということです。

 

フレームワークは答えを出してはくれない

フレームワークはあくまで考え方を整理するためのものです。答えがバシっと出るようなものではありません。曖昧なものを少し明確にしてくれる手助けをしてくれるようになると思いますが、完全に決まることはないと思います。

むしろ、直感と違った答えが出てきてしまって、フレームワークの方を操作し始めるとなったなら、本末転倒。

考え方を整理する。分析の最初の一歩として活用する。会議や議論が紛糾しているときにもフレームワークで今がどうなっているかを共有する。そんなツールとして、フレームワークを活用いただくとよいと思います。

<文/堀口智之>