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「石(こく)」という単位とは

数字トレーニング基礎セミナーでは、お客さまに数字での分析結果などを発表頂く機会もあるのですが、その際に歴史に詳しいお客様が「石」という単位について解説してくださいました。「石」と書いても「いし」ではありません。「こく」と読みます。読み方がまず難しいですね。

「石」とは、土地の面積に、「石盛」と言われる米の生産性の係数を掛け算された単位になります。食料生産に対する評価を適正に行うための数値で、税を徴収するための重要な指標となっています。豊臣秀吉の太閤検地から生まれた単位です。

「1石」とはのくらいかと言えば、大人の男性が1年間に食べる米の量がだいたい「1石」という単位(1食あたり茶碗2.5杯分!!)です。ものすごい1食あたりが量を食べるように見えますが、昔はこれが普通だったのかもしれないですね(笑)

例えば、100万石ということは、100万人の大人の男性が1年間に食べていけるお米の量ということですね。(女性、子供を入れるともっと増えるということ。)

1600年関ケ原戦い時点での東軍、徳川家康の石高は250万石、西軍総大将毛利輝元の石高は120万石だそうです。

何より面白かったのは、1万石あたり300人くらいの武士が対応しているらしく、どのくらいの兵力があるのかが、「石」単位で把握できてしまうことです。100万石であれば、3万もの軍勢を指揮できるということですね。

歴史を振り返るとき、戦国時代や江戸時代、「大名」の力の指標として「石高」が示されることも多くありますが、これだけ知っていればより楽しめるのではないでしょうか。

数字トレーニングと名打っておりますが、様々な角度から数字力を高められるセミナーということで、参加者同士の交流もありながら楽しく学んでおります。

私自身も非常に興味深く、大変勉強になりました。

<文/堀口智之>