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比例・反比例が解けないけど、積分が解ける大学生

さて、2023年前期において、京都橘大学において「数学的思考を身につける」という講義を終えました。おかげ様で200名を超える方に受講いただきました。やはり、数学は苦手だったけれど、数学は身につけて大人になりたい。と思っている方が多いのでしょうか。というか、数学は身につけておいて損はないので、ぜひ大人になる前に習得しておくと、可能性が広がると思います。

また、その人気もいただいてか、後期もその講義の機会を頂いておりますので、引き続き頑張ります。さて、テストの結果が面白かったので一部のみ、公開していこうと思います。(個人情報などは一切ありません。)

テストについては、講義視聴後受けるというものでして、実際の大学生の実態よりは点数が高いと思われます。少なくとも講義内ではきちんとすべての問題の解説をしていますので。ただ、解説があっても、正答率が低かった問題がやはりありました。同時に正答率が非常に高い問題もありました。ここでは一部のみ、解説をしていきたいと思います。

正答率が低かった問題

│-a│ (ただし、a<0)について、絶対値を外すとどうなるでしょうか?
A)解はない
B) ±a
C)a
D)-a

こちらの問題の正答率は59%。やはり、難しいですね。数学ができる人でも一瞬立ち止まってしまう問題。正答率は低くて当然な気がします。答えはD。

y=axという関数の特徴について示したもので正しいものを選んでください。
A)xが1増えると、yはa増える
B)xが1減ると、yはそれ以上に減る
C)xが半分になると、yは2倍になる
D)xが2倍になると、yは半分になる

この問題の正答率は70%。低すぎる。講師としてこれはショックでした。単なる比例についての問題なので、解けて当然と思っていたのですが、70%は予想以上の低さ。Xでもこちらの投稿をしたところ、「共通テストっぽい問題ですね。」とのコメントをいただきました。ちなみに答えはA。

以下の等差数列の一般項はどれでしょうか。 10,  9,  8,  7,  6,・・・  
A)-n+1
B)-n+11
C)-11+n
D)(n-1)+10

これも、解けて当然っぽい問題です。nに値を入れていけば非常に簡単に解けるのですが、なんと正答率は62%。思わぬ低さ。5人中2人は間違えてしまう問題となりました。ここも丁寧に解説した気がするのですが、残念な結果。もしかすると、公式を探してしまっているのか?

以下の等比数列の一般項はどれでしょうか。 1, 3,  9,  27, 81,・・・  
A)3^n
B)3^(n-1)
C)3^n-1
D)3^n+2

これはちょっと問題の出し方が悪かったかもしれない。正答率は43%。BとCの違いがわかりづらいには、わかりづらいですが、値を入れていけば明らかにBにはなります。一般項を求める公式はもちろんありますが、そもそもこれは値を入れていけば簡単に求まる問題。値を入れるということがわからないのか?公式を探してしまっているのか、興味深い正答率の低さです。

正答率が高かった問題

∫xdx= を求めてください。ただし、Cを積分定数とします。  
A)1+C
B)x+C
C)x^2+C
D)(1/2)x^2+C

この問題の正答率、なんと83%。答えはD。比例の問題よりも高いってどういうこと(笑) ただ、公式に当てはめて計算するだけではあるので、決して難しい問題ではなく、公式に当てはめられたら正解ですね。

以下の式のように、等差数列の和を求めてください。 2+ 4+ 6+ 8+ 10+12+…+98+100=  
A)1275
B)2450
C)2550
D)5050

かなり丁寧に解説したのもあって正答率89%。10人中1人しか間違えない問題ってまぁまぁすごいですね。

まとめ

積分の問題は解けるけど、比例は解けない大学生。と、一言で、ひとくくりで締めたいところではありますが、3つにまとめましょうか。

1.講義できちんと解説した部分は解ける。
2.その式が何を意味するかが求められる問題は解けない。
3.問題を考察する系の問題は解けない。

引き続き、面白い結果が出たら考察します。今回の件でいろいろと聞きたいことなどあればX(旧:Twitter)で解説しますのでお気軽にご連絡ください。

<文/堀口智之>

参考:京都橘大学にて弊社代表堀口智之が教養科目の講義を担当いたします―和から

参考:堀口智之-X