シンプルな問いです。
なぜパーセントが必要なのでしょうか?
実は、パーセントは虫眼鏡と一緒です。
小さすぎるものがあったら、大きく考えたい。小さすぎる文字や虫は、虫眼鏡で大きくしなければ見えない。
だから、パーセントが必要なのです。
0.1は、10%に。
0.35は、35%に。
1.2は、120%に。
パーセントの求め方は簡単です。100倍する、つまり、小数点2個分、数が大きくなるように動かしてあげるだけです。やり方はごくごくシンプル。パーセントの計算方法や出し方がわからないときは、「拡大する」とだけでも覚えておいてください。
でも、そのやり方学んでもあまりしっくりこない人もいるはず・・・。実は、その理由は「感覚」の問題です。
そもそも、パーセントはいらない?
だからこそ、正確には、すべての人に必要なのではありません。だって、小さい文字は視力がよい人はしっかり見えたりします。うまく見えなければ眼鏡を使ってピントを合わせたり、虫眼鏡などの道具を使えばよいだけ。だから必要な人だけ本当は使えばよい。
でも、なぜこの社会に「%」が溢れているのでしょうか。
特にパーセントの計算式は、最後に「×100」を掛けてあって、「?」となることも多くあります。100を掛けることで混乱することもしばしば。
でも、それでもあったほうがよいのです。あったら確実に便利に、より実感がわいてきます。
だって、0.01という小数を用いた小さな数が1%になるからです。0.01という数が100倍に拡大し、1%になるのです。とても巨大に、数を膨らます働きがあるのです。
「売上が0.01アップしました!」
より
「売上が1%アップしました!」
の方がずっとわかりやすいです。
なぜなら、1よりも小さい数は実感がわかないからです。これは、体感や感覚の問題です。別に同じことを表現はしているので、同じといえば同じ。でも、受け取り方が全然違う。
タウリン1gではなく、タウリン1000mgと言ってしまうくらい感覚が変わってきます。だから、パーセントを使うのです。
パーセントの正しい使い方
パーセントは、数を拡大するために使います。パーセントの出し方は、その数を2桁大きくなるように動かして、最後に「パーセント」を付けるだけです。右に2個分です。
小さすぎる数をもっと実感を伴うために、わかりやすく表現するために用いる道具だと思ってください。道具といっても、あまりにごく自然に用いられています。
だから、ぜひ小数を見たら、パーセントに変換する。パーセントを見たら、小数や分数に変換する。そんな習慣を付けておくと、数字の苦手意識もぐっと薄くなるはずです。
ちなみに、もっと小さな数、「0.001」が出てきたらどうするか?
パーセントでも実感がわきにくい場合は、「パーミル(‰)」や「ppm(ピーピーエム)」などもっと大きな虫眼鏡。顕微鏡とでもいいましょうか。様々な道具(単位)が開発されています。
またの機会にご紹介しますね!
<文/堀口智之>