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数字が「苦手」なら「得意」にしなくてもよいけれど、「苦手じゃない」にしてほしい理由

起業してまもなく11年になります。

11年もだいぶ前に思えるかもしれないのですが、今でも横浜に行けば起業した当時を思い出し、決して楽ではなかった日々を思い出し、ふと涙することもあります。やはり辛かったのだと思います。

「だれからも信じてもらえない。でも、やるしかない。」

そんな心境でした。

 

不得意なことを最低レベルに引き上げる重要性

そんな中、起業する直前、友人からもらった大切な言葉があります。

「得意なことだけ活かせば、あなたはうまくいくとか思っているかもしれないけど、不得意なことの最低ラインを超えないと、そもそも”相手にされない”ことに気づいた方がよい。」

これは、まさに甘えた自分に対する言葉として衝撃でした。当時の私は、自分のできることだけを活かそうとしていたのです。まず、時間を守れない。寝坊する。コミュニケーションが下手。まず、いろいろとダメでした。

改善するために、様々なことを試しました。コミュニケーション下手だからこそ、コーチングやカウンセリングもたくさん学びました。

起業してからも不得意なこと、いや、やったことすらないことにひたすら向き合ってきました。そして、どうやって会社をつくったらよいのか。人の雇い方。経理、財務。マーケティング。集客の方法。マネジメント。人の管理。そのほとんどすべてが初めてやることばかりでした。苦手に感じることも少なくなかったです。

もちろん「人に任せればよい?」という意見もあります。その通りだと思います。しかし、人に任せたら、誰がそのクオリティをチェックするのでしょうか。AI、人工知能の議論と一緒ですが、その任せた人、システムがダメなことをしていても、責任を取るのは自分です。代表ですから。それが「よい」「悪い」かは、仕事を任せた人が判断するのです。

起業してからは、失敗は許されません。多くの人が和からを利用し、和からを通して喜んでいただいている。だからこそ、継続するための常によりよい方法を行い続けなければいけません。そこに、”苦手”とか言ってられません。

そんなときに思い出すのは、「不得意なことでも最低ラインを超える」という言葉です。この言葉があったから、今があります。「得意」になる必要はないのです。ただ、最低ラインを超えるということ。

苦手意識を持つことでも、とにかくやってきて、今ではどれも最低レベルを超えることができていると自負しております。ほとんどあらゆることが一人でもできるし、チームでやるとしてもその行動を「評価」することはできると思います。

 

やってきたことが、数字力を身に着けてもらう教育につながっている

今、数字力を人に教える仕事をしていますが、まさにこの「不得意」なことの「最低レベル」を引き上げる仕事をしているのです。

「数字が苦手でどうしようもない。でも、学ばなくてはいけない。最低レベルだけは超えていきたい。」

そんな方の学習のお手伝いをすることに、使命を感じているのは、自分が経験してきたことだからです。

<文/堀口智之>