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数字が得意・苦手な人がいるチームの仕事分担|工程別に任せる方法

折り紙で作った六体の人形が紙のレーンに並び、形の違う紙のカードを次の人形へ順に手渡していく、卓上のペーパークラフト写真

数字を扱う仕事の分担は、人を「得意・苦手」に分けるより、どの工程を、どの支援があれば任せられるかで決めます。集計はできても説明には確認が必要な人、業務の解釈には詳しくても表計算の操作には慣れていない人など、確認すべき点は工程ごとに違います。

この記事では、チームの数字業務を分ける方法と、育成を組み込む際の点検項目を紹介します。人数、時間、計算の例は説明用の架空の設定です。

数字の仕事を、一つの作業として渡さない

「月次報告を作る」という依頼を、①指標と条件を決める、②データを取り出す、③集計する、④検算する、⑤解釈する、⑥説明する、に分けます。どこからどこまでを担当するか、確認者は誰かを明確にします。

例えば、抽出条件が確定した定型集計は任せられても、条件の変更は上長の確認が必要かもしれません。「この資料を全部お願い」より、「対象期間と除外条件はこの記録に従い、集計後の合計を元台帳と照合してほしい」と伝える方が、任せた範囲を確認できます。

担当を決める前に、小さな作業で確認する

過去の経験を聞くだけでなく、実務に近い少量のデータで手順を説明してもらいます。評価は「数字が苦手」ではなく、「分母を指定すれば割合を計算できる」「対象期間の選択は確認が必要」のように、観察した行動で残します。

記録には「自力でできる」「手順書と確認があればできる」「まだ練習が必要」などの段階を使えます。ただし、一度の課題で固定的な能力を判定するものではありません。権限、作業時間、道具が整った条件で見直します。学習の記録を、本人の同意なくチーム内で順位づけして公開しないようにします。

任せる範囲は、誤ったときの影響からも決める

社内の練習用集計と、顧客への見積もりや支払いに直結する計算では、必要な確認が違います。影響の大きい資料では、担当者が経験者でも、独立した確認や承認を省略しないようにします。

練習の段階は、少量のデータで手順を確認する、一定範囲を担当する、確認付きで全体を担当する、というように広げられます。どの条件を満たしたら次へ進むかを、件数や検算方法を含めて先に合意します。

確認役に変えれば、得意な人の負荷は減る?

必ず減るとは限りません。例えば、従来は担当者の集計60分と確認者の確認30分で、合計90分だったとします。分担後に集計40分、確認45分になれば、合計85分です。

集計時間は20分短縮していても、チーム全体の短縮は5分です。確認者の時間はむしろ増えています。さらに教える時間があるなら、それも別に記録します。担当者一人の作業時間だけを見て、分担の効果を断定しないようにします。

確認役を任せる場合は、確認対象を定義し、教える時間も業務として確保します。確認者自身が不在のときの代替担当と、どの資料から確認を再現できるかも決めます。

数トレの考え方を使った、工程別の練習

数トレは、数字の理解から、情報の読み取り、仕事への活用へ進む学習方針を示しています。本記事ではこれを、同じ題材を別の工程で扱う練習へ応用します。

例えば、売上が100万円から120万円へ増えた資料を使います。集計担当は増加額20万円を確認し、検算担当は20÷100=20%の分母を確かめ、説明担当は「売上は20%増えたが、利益や原因はこの資料だけでは分からない」と報告します。

役割を分けても、計算結果を丸投げする形にはしません。担当工程の前後で何をしているかを説明してもらい、次回は数字や役割を変えて練習します。これは本記事の練習案であり、実施済み研修の成果を示すものではありません。

属人化を点検する、引継ぎの確認項目

別の人が同じ条件で同じ集計を再現できるかを確かめます。元データの場所、指標の定義、抽出・除外条件、計算式、例外処理、更新日、確認担当を記録してください。ファイルの保管だけでは、条件や判断理由まで伝わるとは限りません。

担当変更後は、結果の一致だけでなく、所要時間と確認の必要箇所も見ます。結果が違う場合には、元データ、条件、式のどこから差が生じたかを順にたどります。

分担と育成は、実際の作業から見直す

人物の印象で役割を固定せず、任せられる工程を少しずつ更新します。正確さ、納期、確認にかかる時間、代替できる範囲を合わせて見ることが、分担を検討する基準になります。

複数人に共通する計算や説明の課題がある場合は、和からの数字力・データ活用研修の内容を確認し、実務で必要な範囲を相談してください。

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