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大人にそろばんが向かない理由

大人でも「そろばんを始めてみたい。」そう思う方は少なくありません。

確かに、「そろばん」は夢の道具です。計算が身近なものになり、暗算がパッとできるようになります。しかし、“暗算のために”そろばんを始めるのは、大人にはやはり向かないと言わざるを得ません。

 

大人にそろばんが向かない3つの理由

なぜか?理由は3つあります。

1.そろばんは習得に時間がかかる

算盤(そろばん)は、足し算や引き算、掛け算、割り算において一種のアルゴリズム(計算の仕組み)を暗記し、しかもそれを身体の動きと同一化することよって習得にいたります。つまり、多くの時間がかかります。

子供のそろばんの習得でも、週3回2時間ずつ通って、最低2年はかかるでしょう。習得に時間がかかるものです。大人も同様に、暗算まで習得するにはもっと時間がかかることでしょう。

2.集中できる環境が必要

1問1問解くのに、数十秒~1分の高集中を保てる環境が必要です。しかし、突然仕事が入ってくるのが、大人です。子育てしている方は子供の世話は突然やってきますし、途中経過までの計算はそろばんだと忘れてしまうことが多く、最初から解きなおすことが必要です。子どものときに学ぶのはよいのですが、大人になってから学ぶと、習得に時間かかることも重なりあまり継続することができないかもしれません。

3.他に暗算を習得できる方法がある

もっと早く、暗算をマスターできる学び方があります。無駄な計算をせず、四捨五入を活用する方法です。そのやり方があるのに、わざわざ遠回りをして習得することに、どこまでの意味があるのでしょうか。もちろん、「ロマン」がある。のかもしれません。しかし、時間がない大人だからこそ、できるだけ短時間ですぐに活用までもっていかないと、モチベーションを保つのが難しくなってくるはずです。珠算を暗算に、そして、それを日常の中で活用する、という時間をかけるなら、電卓の早打ちに挑戦していただいたほうがより効率的かと思います。そろばんは、電卓の超高難易度版です。複数桁の掛け算、割り算は多くの時間がかかってしまい、そろばんには向きません。電卓の方がやはり効率的です。電卓を取り出すという作業が面倒なら、やはり効率のよい暗算習得にシフトしたほうがよさそうです。

 

以上、3つの「大人には、暗算を習得するのが目的なら、そろばんが適さない理由」をお伝えしました。

もちろん、趣味でそろばんを始める方は大いに始めていただいて十分よいと思います。そろばん自体計算結果がある一定の手順をすることによって解けるので、面白い仕組みであることは感じていただけるはず。手をや指を動かしながら計算に親しむことは脳の体操にもつながると思いますし、一種の脳トレにも近いと思います。そういった趣味から、結果的に暗算につながることもありますし、時間を十分かけてよいなら、それも一つの学び方だと思います。

電卓も、日常的なあらゆる計算をわざわざ電卓を取り出して計算する人はほとんどいないと思います。つまり、無意識的に計算するという目的がみえたとき、暗算の真の役割が見えてくるものと思います。

暗算を習得方法については、こちらの無料で行っている数字トレーニング体験セミナーでは、その方法をご紹介しています。大人向けの数字や暗算が学べる教室です。ぜひよろしければご参加ください。

<文/堀口智之>