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営業から経営企画へ異動したら|最初に確認する指標・集計・分析の基本

オフホワイトの面に置かれた厚いガラスのプリズムに一筋の光が入り、屈折して段状の光の帯へ分かれていく極端なクローズアップ写真

営業から経営企画へ異動したら、自部署が使う指標の定義、部門をまたぐ集計のルール、資料を使う意思決定を先に確認します。営業で扱ってきた数字の知識は活用できますが、対象範囲や判断目的が変わると、同じ名称の指標でも集計方法が違う場合があります。

この記事では、最初の資料作成に向けた確認手順を紹介します。金額や組織の設定は、説明用に作成した架空のものです。

1.資料の完成形より、誰が何を決めるかを確認する

経営会議で売上の進捗を把握するのか、商品への投資配分を決めるのか、費用超過の原因を調べるのかを確認します。目的が分からないまま項目を増やしても、判断に必要な情報がそろうとは限りません。

依頼者には「判断する選択肢」「比較する期間」「必要な精度」「締め切り」「暫定値を使えるか」を尋ねます。既存資料があるなら、前回どの数字が判断に使われたかも確認します。

2.指標の定義を、データの出どころまでたどる

売上、顧客数、案件数、粗利率といった指標について、計算式、対象、除外条件、元データ、更新頻度、確認担当を記録します。顧客数が契約者数なのか利用者数なのか、売上が受注額なのか計上額なのかを合わせます。

部門ごとの数字を足す際には、同じ顧客や取引を重複して数えないかも点検します。単位がそろっていても、対象が重なっていれば全社合計にはなりません。KPIの名前だけでなく、実際の定義を確認してください。

3.割合は、元の金額に戻して集計する

A事業の売上が100万円、売上総利益率が40%。B事業の売上が900万円、売上総利益率が10%だったとします。二つの事業の合計の率は何%でしょうか。

Aの売上総利益は40万円、Bは90万円で、合計130万円です。売上合計1,000万円で割ると、全体の売上総利益率は13%になります。40%と10%の単純平均25%ではありません。

この集計は、二つの事業の対象が重複せず、売上総利益の定義も同じであることが前提です。単純平均が表すのは各事業を等しい重さで扱った平均であり、売上全体の率とは別の指標です。

4.売上の変化を、数量と単価に分けて考える

同じ商品について、前年が100個×1万円=100万円、今年が120個×9,000円=108万円だったとします。数量は20%増、単価は10%低下ですが、売上の増加率は8%です。

倍率で確かめると、1.2×0.9=1.08となります。数量の増加率と単価の増減率を、そのまま足すことはできません。複数商品が混在すると、商品の構成が変わる影響もあるため、どの単位で比較するかを決めます。

この分解から分かるのは、設定した数量と単価の関係です。値下げが販売数量を増やしたという因果関係までは、この数字だけでは確認できません。

数トレの考え方を、経営資料に応用する

数トレが示す、数字の理解から情報の読み取り、仕事への活用へ進む考え方を、本記事では「元の金額へ戻す」「分解して計算する」「判断できる範囲を説明する」という練習へ応用しています。

例えば、先ほどの売上の例なら、次のように報告できます。

売上は100万円から108万円へ8%増加しました。数量は20%増え、単価は10%低下しています。単価変更と数量増加の因果関係は未確認です。次に商品別・販売経路別の変化と原価を確認します。

5.予測やシナリオには、仮定を添える

「単価を5%上げた場合の売上」を試算するなら、販売数量を一定と仮定しているのか、数量減少も見込むのかを明記します。前提を変えた計算は、実際にその結果が起こるという予測とは限りません。

同じ表の中でも、確定実績、未確定の見込み、目標を見分けられるようにします。未確定の数字を、確定値と同じ扱いで合計しないことが重要です。

最初の資料に残したい、検証の記録

作成時点の元データ、抽出条件、集計式、手作業で変更した箇所、未確認事項を残します。集計結果が前回資料と違った場合は、差分を説明できるようにします。見た目を整える前に、合計と内訳、割合と実額が対応しているかを点検してください。

専門的な分析手法やツールをいつ学ぶかは、実際の担当業務と期限に合わせて決めます。数字の基礎を並行して整理する選択肢として、社会人のための「数字に強い」養成セミナーの内容を確認できます。

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