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社会人が仕事で数字を活用するための3つのポイント

社会人が数字に強くなるにはどうしたらよいのでしょうか。

大人の数トレ教室は、「算数を学び始めた頃から苦手・・・」「記憶があったときから既に苦手だった。」など、数字アレルギーを持つたくさんの方の苦手克服のお手伝いをしてきました。

社会人で数字が苦手な人がどうやったら強くなるのか。日常やビジネスの中で活用するためのポイントを今回は3つほどご紹介します。

 

1.キーナンバーを覚えること

まず、たくさんのキーナンバーを覚えてください。キーナンバーとは、比べるに値する数値のことです。キーとなっている数字は、自分のビジネスの中でもたくさんあるはずです。

当たり前の知識として持っておきたいキーナンバーは、日本でビジネスをするには、「日本の人口」くらいは言えるようにしておきたいものです。

「人口くらい誰でも知っているよ。」と思われるかもしれませんが、さらに拡張して、平均年収や平均貯蓄額ならどうでしょうか。今、銀行の金利は何%でしょうか。日本の物価は今どういう傾向があるか消費者物価指数といった数値はご存知でしょうか。

通常の価格の100倍の洗濯機を作っても、平均年収よりも高ければほとんどだれも買わない、買えないでしょう。自社の商品の価格設計を行う場合、比べるに値する数字を覚えなければ、わけのわからないことを言いかねません。

1日の売上1万円のカフェは果たして経営できるでしょうか。ほとんど厳しいと思います。「当たり前」の数字から逸脱したものでやろうとしても実質難しいのです。

 

2.キーナンバーを用いて比べること

キーナンバーをたくさん覚えたら次にすることは、比べることです。引き算や割り算を駆使しながら比べます。

その商品の価格が安いか高いかは、他の商品と比べなければわからないし、意味を持たないのです。全くギターに興味がない人が、「このギターは1万円です。」と言われて安いか高いかと感じるかは、普通のギターの値段を知っている人しかわかりません。

いくらよい素材を使って、よい職人がギターを作っても、他のギターと比べなければ価値はわからないのです。「普通のギターが5万円で、このギターは1万円です。」と言われたら、4万円分安いし、普通のギターのわずか2割の値段。つまり80%引きということがわかります。随分安いですね。

こんな形で比べることで初めてそのギターの価値がわかるのです。

日常的に、我々は物事を比べて評価しています。「すごい。」「おもしろい。」といった言葉ですら、キーナンバーと言う数値、比べる対象がなければ言えない台詞です。

「経営者としての孫正義はすごい。」というセリフは、すごくない経営者を見ているから、その比較として孫正義について語れるわけです。

   

3.概算を活用すること

「計算」と言われると、ちゃんと計算しないと怒られると思っている人が多く存在します。大人になって、いったい誰に怒られるのでしょうか(笑)もちろん、ちゃんと計算をしなければいけない場面は多く存在しますが、それは人間の役割ではないということをぜひ覚えておいてください。ちゃんと計算するのは、既に電卓やExcel、コンピュータが様々な精密な計算を実現してくれるでしょう。

我々が知っておきたいのは、概算する能力です。社会人は、概算だけでよいのです。頭の数を間違えないことや、桁の計算を間違えない力が必要とされます。

変に「ちゃんと計算する」ことに固執して何も計算しない・・暗算しない・・・ことは何の価値を生みません。だからこそ、概算することをもっと気軽に行ってみるとよいと思います。

大人の数トレ教室でも、社会人なら知っておきたい概算の手法をセミナーで解説していますのでお気軽にご参加ください。

<文/堀口智之>