ロジカルシンキングとは、情報や事実を整理し、合理的に問題解決や判断をするための思考法です。日本語で直訳すれば論理的思考です。この思考法は、ビジネスの現場だけでなく、日常生活のさまざまな場面で役立ちます。
ロジカルシンキングの具体例
具体的に、ロジカルシンキングを使って問題解決をするシーンを思い浮かべてみると、ロジカルというものがどういうものか理解しやすいでしょう。
例えば、日常生活でのWi-Fi接続不良のトラブルを考えてみましょう。最近、接続が不安定でオンラインミーティング中に接続が途切れるということが何度か発生したとします。
論理的に物事を考えていくと、まずは事実として「ミーティング中に3回接続が途切れた」という情報を基に、原因を考え、仮説を立てます。例えば以下のようなプロセスで考えていきます。
仮説1:ルーターの老朽化が原因ではないか?
検証:ルーターを再起動してみる。また、最新のファームウェアに更新されているか確認してみる。
仮説2:他の電子機器の干渉が原因か?
検証:Wi-Fiのチャネルを変更してみる。また、他のwifiの電源を切ったり、配置を変えてみる。
仮説3:通信会社の問題?
検証:通信速度を計測してみて確かめる。また、通信会社に問い合わせてみる。
次に、それぞれの仮説を検証していく中で、解決策を考えるプロセスがロジカルシンキングです
ロジカルシンキングの活用例
ビジネスの現場では、ロジカルシンキングは非常に価値のあるスキルとされています。
・ビジネスでの様々な意思決定
新製品の開発、マーケティング戦略策定、組織変更、マネジメント方針など多様な場面で活用できます。人事、採用計画や投資判断、財務分析などあらゆる場面でロジカルシンキングが必要です。
・研究活動
研究成果を出すためには、当然論理的な思考が欠かせません。データを持って統計的に物事を判断することが求められます。
・日常生活
家計のやりくり、家の購入や生命保険に入るかどうかなど、様々なシチュエーションでロジカルさが求められます。
・プログラミング、IT
ソフトウェアの開発やシステム設計はまさに論理的思考が非常に重要になってきます。論理的ではないプログラムは機能しません。
あくまで一例となります。
ロジカルシンキングを活用できていない人
ロジカルシンキングを活用できていないやそのシチュエーションができていない人がわかることで、より詳しくロジカルさを理解することができます。
・先入観に基づく判断
事例:新しいレストランに行く前から、「あそこの店はきっとまずいだろう」と決めつける。
・きちんと情報やデータを確認しない
事例:友人がメッセージを返信しないからといって、すぐに「怒っているのだろう」と決めつける。
・一部の情報をすべてに適用してしまう
事例:一回、料理を失敗してしまった⇒「私は料理が下手だ」と自己評価してしまう。
・矛盾する行動
事例:健康を気にしながらも、タバコを吸い続ける。
・感情に流されてしまう
事例:特に必要ではないにも関わらず、セール中に「買わないと損!」と衝動買いする。
・証拠やデータを無視する
事例:研究者や専門家の言っていることを聞かず、なんとなくSNSで流れている情報を信じてしまう。
・他人の意見を盲目的に信じる
事例:友人が「ここのラーメン屋はおいしくない」と言ったので、それを鵜呑みにして行かない。
まとめ
ロジカルシンキングは、情報を整理し、論理的に思考するためのスキルです。このスキルを身につけることで、日常生活やビジネスの現場でのより正しい判断が行えるようになります。ロジカルシンキングを磨くことで、よりよい意思決定ができるようになることでしょう。
<文/堀口>