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数字力研修の導入前チェックリスト|人事が集める資料と現状把握の進め方

オフィスの一区画をジオラマのように俯瞰したアイソメ図で、机やトレイから細い経路を通って書類が中央のトレイへ集まっていく3Dイラスト

数字力研修を検討する前に集めたいのは、誰が、どの業務で、どの数字の扱いに困り、その結果どんな手戻りが起きているかを確かめられる資料です。「数字に強くなってほしい」という要望だけでは、学ぶ内容も、変化の確認方法も決めにくくなります。

すべてを調べ終えてから相談する必要はありません。分かっていること、まだ確認できていないことを分けたメモから、研修の必要性を検討できます。

研修が必要か、先に確かめる

報告の遅れが、割合の計算への理解不足から生じているなら、学習が対応の一つになります。一方、元データが締め切り後に届く、部署ごとに売上の定義が違う、閲覧権限がない、といった問題は、研修だけでは解消しません。

CDCの研修ニーズ分析でも、研修の必要性を確認し、人と仕組みの両面から原因を検討する手順が示されています。本記事では、その考え方を数字の報告業務に当てはめて整理します。

材料1:対象者が実際に作る資料と作業手順

まず、対象部署から代表的な報告資料と、その元データを一組集めます。機密情報や個人情報は、共有できる範囲を確認したうえで伏せるか、構造が同じ架空のデータに置き換えます。

資料の完成品だけでなく、「誰からデータを受け取るか」「何を除外するか」「何の式で計算するか」「誰が確認するか」をたどります。操作手順と数字の意味を分けて確認すると、表計算の操作研修が必要なのか、割合や比較の学習が必要なのかを検討できます。

一つの不備が多くの資料に共通するとは限りません。最初は少数の資料で論点を見つけ、どの程度広がっている問題かは、対象と期間を広げて別途確認します。

材料2:本人と管理職、それぞれの困りごと

管理職には「どの修正に、どの程度時間がかかっていますか」、本人には「作業のどこで確認が必要になりますか」と尋ねます。「数字が苦手ですか」という自己評価だけで結論を出さないようにします。

例えば、上司は「分析が浅い」と感じ、本人は「集計条件が分からない」と困っているかもしれません。この場合、分析手法の研修を先に増やすより、集計条件を共有する必要があります。双方の見方を、同じ資料に照らして確認します。

材料3:回数ではなく、分母のある現状の記録

以下は説明用の架空の数値です。ある月に報告100件中20件の差し戻しがあれば、差し戻し率は20%です。翌月に差し戻しが15件へ減っても、提出が50件なら率は30%になります。

差し戻し件数だけで改善したとは判断できません。提出件数、資料の難しさ、確認担当、集計期間も記録します。「差し戻し」に表現の好みの修正まで含めるのか、数値の誤りだけなのかも先に決めます。

数トレの数字の読み方を研修企画に応用するなら、「何が増減したか」だけでなく「何を基準にした割合か」を確認することから始められます。

材料4:過去の研修と、実務で使う機会

過去に学んだ内容、使用教材、確認課題、受講後に実務で使う機会があったかを調べます。同じテーマの再学習が必要な場合もあるため、内容が重なること自体を無駄とは決めません。

例えば、割合の説明を聞いたことがあっても、報告書で前年比と増加率を使い分ける課題は未経験かもしれません。「受講済み」と「実務で確認できた」は別に記録します。アンケートの満足度だけでは、作業ができるようになったかは分かりません。

課題を、確認できる学習目標へ変える

「数字力を上げる」を、次のように具体化します。

  • 課題:前年比と増加率を混同する。学習目標:同じ元データから両方を計算し、違いを説明できる。
  • 課題:部署間で平均の集計が合わない。学習目標:人数や件数の異なる集団を、元の合計と分母に戻して集計できる。
  • 課題:数値の変化から原因を断定する。学習目標:確認できた事実と仮説を分け、追加で必要なデータを示せる。

この整理は、数トレの、数字の理解から情報の読み取り、仕事への活用へ進む考え方を研修設計に応用した例です。受講者全員に同じ範囲が必要とは限りません。

そのまま使える、研修相談メモ

対象:営業部の月次報告担当者。
困りごと:前年比と増加率の表記が混在し、確認時に再計算している。
確認資料:匿名化した月次報告と元データ、修正履歴。
期待する到達点:比較の分母を説明し、所定の表記で報告できる。
未確認事項:対象者ごとの理解度、差し戻しの内訳。
実施条件:使える時間、予算、受講環境、機密情報の扱い。
確認計画:実施前後の課題と、一定期間後の実務資料を同じ基準で確認する。

研修前後の変化には、テンプレート変更や業務量なども影響します。研修だけの効果と断定せず、同時に変えた条件も記録してください。検討材料をまとめたら、和からの法人研修窓口へ、分かっている範囲から相談できます。

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