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ピタゴラス音律に見る数学と音楽の関係性

先日、音楽と数学についてのイベント(データセンストークライブ)を実施させて頂きました。

よく言えばとても盛り上がり、悪く言えば、全く時間が足りず、大幅に内容を省略させていただきましたが(泣)、予想以上に多くの人(30名以上)にご参加いただき、盛り上がることができました。

 

音楽と数学のかかわり

音楽は、数学と非常に関連深い分野の一つです。
様々な数学者、物理学者が音楽を好み、音楽と共に生きてきています。

20世紀最大の物理学者の一人であるアインシュタインはバイオリンを好み、オイラー、ライプニッツなども音楽を愛した数学者と言われています。

現代の数学者でも、一例をあげれば、東京工業大学教授であり、「宇宙際タイヒミュラー理論」の一般向け解説書「宇宙と宇宙をつなぐ数学」の著書である加藤文元先生もピアノを愛しているとか。

そういう私も大学時代にアコースティックギターを好み、駅前で弾き語りなどをやっておりました。(上記の人たちとの比較にはなりませんが。)

 

音楽を構成する3つの要素

音楽にはそもそも3つの要素があります。

リズム。ハーモニー。メロディ。

例えば、ハーモニー。どうキレイに聞こえるかは完全に数学によって作られています。

最初に音程、音律を定めたのは古代ギリシャの数学者、ピタゴラスと言われています。ピタゴラスは1:2、2:3などの周波数で鳴る音がキレイに調和するということを知り、それを体系的な音階に拡張し、「ピタゴラス音律」を作りました。作り方は簡単です。

ドと1オクターブ高いドを適当に12分割し、その分割の具合を決めるのに、それぞれの音の高さの原因である周波数の比率がなるべく1:2、2:3など、いろいろな組み合わせで最小公倍数が小さくなるように調整したのです。

例えば、ドと1オクターブ高いドは1:2の周波数になります。ドとソは、2:3の周波数になります。3:4はドとミです。

しかし、その決め方は問題ないように見えて、実は歪みが出てきてしまうことも数学的にわかっています。ここでは詳しくは触れませんが、歴史の中でその歪みをいかに調整するのかは考えられてきたのです。今では「平均律」という仕組みが主に用いられています。

まず、数学がなければ音楽、音律がなかったと考えれると、数学と音楽の近さはよくわかると思います。

また機会があれば音楽と数学とのかかわりについてこちらで書いていきたいと思います。

<文/堀口智之>