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藤井聡太2冠の苦手な棋士と勝率の低い戦型を探る

藤井聡太2冠の弱点を探る

将棋は私の好きな趣味の一つで、観る専門の「観る将」として楽しんでいます。将棋はやるのは苦手でして、講師ともたまに対局しますが、余裕で負けてしまうのです。勝率1割くらいでしょうか(笑)

でも、趣味として楽しむなら、それでもよく、藤井聡太2冠の戦いはいつもスマホで楽しく見ながら仕事をすることもしばしば。たまに対局に夢中になってしまって仕事がおろそかになることもあるのですが。

そんな私は数字教育の専門家ではありますので、藤井聡太2冠の数字を用いた確率的な分析もしていきたいと思います。

藤井聡太2冠が最も苦手とする棋士は誰か

実はこれまで3戦以上戦った棋士の中で苦手とする棋士はある程度限られています。(2戦以下だとたまたま勝った、負けたということもありますので、3戦以上としています。)

  • 佐々木大地5段 1勝2敗
  • 大橋貴洸6段 2勝3敗
  • 久保利明9段 2勝3敗
  • 豊島将之2冠 0勝6敗

以上の4名の棋士です。

佐々木大地5段、大橋貴洸6段については、どちらも20代。若手棋士の一人で、今年の勝率は7割超えと非常に強い棋士です。

久保利明9段については生粋の「振り飛車」党。将棋の戦い方には大きく2種類あり、序盤に飛車を動かさない「居飛車」。藤井聡太2冠は100%居飛車です。それに対して「振り飛車」序盤に飛車を動かす形で、「三間飛車」「四間飛車」などが有名です。久保9段はこの振り飛車で戦っていくのが得意です。AI、人工知能による評価値が振り飛車に不利であることがわかってから人気がなくなってきた振り飛車ではありますが、久保9段については、振り飛車を得意とする棋士ででここまで藤井2冠を圧倒している唯一の棋士だと思います。これからの戦いがさらに楽しみです!

最後、豊島将之2冠については、藤井聡太2冠の勝率を大幅に下げている張本人です。(張本人といっても悪者ではないのですが。)すべての全棋士の中でも渡辺名人と並ぶほどトップクラスに強い棋士の一人で、だからこそこれだけ藤井2冠に勝ちを重ねているのでしょう。藤井2冠に対する勝率が100%。これだけ藤井2冠も負けを重ねてしまうと、おそらく豊島2冠に対する苦手意識もあるはずです。観る将の1ファンとしてはこれからも戦いが楽しみです。

 

藤井聡太2冠が苦手とする戦型は何か

実は、藤井聡太2冠が大橋貴洸6段との対局において、3敗すべてが「横歩取り」という戦型で負けております。

実は、藤井2冠が現状最も苦手とする戦型はズバリ「横歩取り」です。序盤に飛車先の歩を交換したあと、そのまま角道を空けたすぐ横にある「歩」を取ってしまうという戦型です。

これまで横歩取りは11戦戦い、たったの4勝しかしていません。勝率は4割を切っており、デビューから8割3分4厘もの勝率を保っている藤井聡太2冠にはありえないくらいの勝率の低さです。

先日9月22日の羽生善治9段との戦いにおいても、「横歩取り」で負ける結果となってしまいました。ただ、11戦もこれまで戦っていると考えると、藤井聡太2冠も苦手がわかっていながら「横歩取り」に誘導している側面もあるかもしれません。確かに横歩取りを克服できた藤井聡太2冠は鬼に金棒。怖いものなしです。

ただ、個人的な印象としては、横歩取りは、「王」を囲わないまま戦いに入ってしまうので、場合によっては非常に短い手数で、対局を終えてしまう印象です。難しい局面が続き、わずかなミスが命取りになることも多く、あまりAIによる評価値が参考になりにくいというのもこの「横歩取り」の特徴だと思います。

藤井聡太2冠がどういう風にこの横歩取り、そして、豊島2冠との苦手意識を克服していくのか。これからも将棋の楽しみ方として藤井聡太2冠に注目していきたいと思います!

こちらの動画でも詳しく解説しました。

<文/堀口智之>