消費税が10%のとき、税込金額を出すのは簡単。
でも、税抜価格を3秒で計算できますか?
税込金額を出すのは簡単
仮に税抜き1万円の商品があったとき、税込み金額を出すのはどうでしょうか。きっとそれほど難しくないはず。
消費税が10%であれば、1万円の10%ですから、1000円となります。よって、計算としては、「1.1」を掛け算すればよいのです。
1万×1.1
で簡単に計算できるでしょう。これならすぐに正解できますね。以前にも、11の掛け算の公式を投稿していますのでそちらにやり方を掲載していますので、ぜひご覧ください。(参考:税込金額を3秒で求める方法【×1.1の計算法】)
税抜の計算のやり方
税込を出すのに、「1.1」を掛けたのであれば、その逆の操作、つまり「1.1」で割れば元の金額、つまり税抜金額を算出することができます。
つまり、
1万÷1.1
をすれば、税込金額から税抜金額を出せるわけです。しかし、ここで大きな課題が見えてきます。それは、1.1で割るのが非常に難しいということです。もちろん、電卓を使えば一発でしょう。しかし、電卓を使うとなると、ひと手間かかります。できれば税込金額を出すときの掛け算のようにシンプルな掛け算でパッと計算することができたのなら最高です。
税抜金額を算出する実践的方法
1.1の割り算をより深く見ていきます。電卓で1÷1.1を計算してください。すると、0.90909・・・となるはずです。
1÷1.1=0.90909・・・
これが意味するのは、1.1で割ることは、約0.90909の量を求めることと等しいということです。パーセントで言うならば、約90.9%です。
つまり、
1万÷1.1 = 1万×0.90909・・・ = 9090
と一発で答えが出るわけです。
この1.1と90.9%の関係、お互いの数字のことをパートナーナンバーと言います。この計算を駆使するだけで一気に計算の活用の幅が広がってきます。
・税込係数・・・1.1
・税抜係数・・・0.909
と呼ぶこともできます。
もちろん、0.90909・・・を掛けていくのは極めて難しいように感じるかもしれません。そんなときは、もっと四捨五入して簡単にしてください。
多少計算の誤差は気になるかもしれませんが、計算できないよりは計算できた方がよいわけです。
0.909(90.9%)とか、0.91(91%)とか、0.9(90%)の掛け算でもよいわけです。
実務的には、0.91(91%分)と換算していくのが比較的簡単で応用のできる計算になるでしょう。もっと簡略的にしたい場合は、0.9でOKです。
ただし、この計算は少し誤差が多めに出てしまうため、少し実践的のように思えないかもしれません。
そうしたら、「税抜金額を出すには、税込の90%分よりはちょっと大きな数」と覚えておきましょう。これだけで一気に実践的な計算術となっていきます。
ぜひこの税抜係数。そして、パートナーナンバーをご活用いただけたらと思います。
こちらの動画で詳細をわかりやすく解説しています。
<文/堀口智之>