なぜ子供も通える「大人の数学教室」なのか?
なぜ大人のための数学教室なのに、子どもも通うことができるのか。それを語るに、私の経験談からお話させてください。
私は幼い頃から幸運なことに、そろばんを習っており、数字にずっと親しむ習慣を持ってきました。それもあってか、小学校のときには、誰よりも算数ができ、それを自信に、誇りに思ってもいました。
しかし、段々と算数や数学があまりに簡単すぎて、面白みがないと感じるように変わってきました。
「もっと高度な数学を学びたい。」
ただ、高度な数学は手を伸ばせば学べるような環境はありませんでした。近所に学習塾っぽいところはありませんでしたし、周りでもほとんど通っている人はいませんでした。いわゆる、「田舎」で育ちました。
2歳の上の兄から中学で学ぶテキストを見せてもらったりしたのですが、教科書を見てもパッとすぐに理解できるような頭の良さは持ち合わせていませんでした。(数学は簡単だと思っているわりにそこまで頭はよくないです(笑))
親からは言われました。
「中学になったらもっと難しい数学学べるよ。」
中学生になっても簡単であることに気が付いたのですが、
「高校になったらもっと難しい数学を学べるよ。」
と。でも、それほど難しさを感じず、どちらかと言えば、高校のときには競歩という種目にのめり込み、新潟県で1位になるほど練習をしまくったので、勉強は2の次になってしまいました・・・。
今改めて思うのは、昔に「今のような様々な情報にアクセスできるネット環境があったらどんなに幸せだったろう・・・。」と。
高校生のときに思っていたのは、大学に入れば数学は高校の続きをやると思っていたし、大学での物理学では高校で学ぶ物理でほぼ完成していると思っていました。その先の物理があるとかほとんど思っていませんでした。普通に考えたらあるに決まっているのですが(笑)アクセスできる環境がなさすぎて、そう勘違いをしてしまっていたのです。誰も物理学の先を教えてくれる人はいませんでした。
ようやく高校3年の卒業間近ときに初心者向けの「一般相対性理論」の佐藤勝彦さんの解説本を読むきっかけがあり、「物理学ってここまで進展していたのか!?」と100年以上前の物理学を知って感動した記憶があります。読んだ翌日には、友達に意気揚々と一般相対性理論の凄さを語っていました。
「学びたい」と思ったら未来が学べる今
今は、すぐに未来にアクセスできる。学んできた「数学」の先にアクセスしやすい環境が整っています。知りたいと思ったらすぐに手が届くのです。大学の先生はTwitterにいるし、研究成果もGoogle scholarを検索すればすぐに見つかります。
実は、和からでも「既存のカリキュラムの先を学びたい。」というお子さんも受講を受け付けているのは、私自身の「悔しい」経験があるからです。理由の一つとなっています。
学校教育だけでなく、子どもたちが数学の未来に気軽にアクセスできることは、ITを通してだけでなく、リアルな場でも重要だと感じており、「ロマンティック数学ナイト」開催しているのも実はここにつながっています。
「画面の向こう側」ではなく、手の届く場所であったり、「演出されたもの」ではなく、ごく日常的なものが、自分の未来を形作ると思うのです。
私は「ギフテッド」(先天的に、平均よりも突出した高い知性を持つ)と言われる子供では決してありませんでした。なぜなら、教科書を見ても理解できない。でも、世の中には教科書だけ読んでパッとわかってしまうような天才がたくさんいます。事業を通してたくさんの天才たちと出会いました。逆に私よりも頭のよい人がたくさんいるのに、なぜ私自身がこの事業をやらなきゃいけないのかと疑問に思うこともあります(笑) 社会には天才を必要としている場所は数多くあります。ただ、問題もあるわけです。
「この天才が伸びる環境をつくること」、「天才が活躍するような社会基盤をつくること」はこれからの社会を形成させていく上で非常に大切です。後者である「社会基盤」については、日本は個人的には大好きですが、あまりに統一された労働基盤を作りすぎて、社会に出た瞬間に天才の芽が抜かれてしまうような、そんな環境であることも感じています。
前者である「天才が伸びる環境をつくる」のは、東京大学でも、「異才発掘プロジェクト ROCKET」(参考:異才発掘プロジェクト ROCKET)などあり、学びの基盤が整理されつつありますが、年間数万人、数十万人の基盤はどこにもありません。youtube等で様々な解説動画もアップされてきてはいて、天才が育ちやすくはなっているかもしれません。しかし、教育とは、その分野だけを伸ばすことではありません。何度かこのブログでも配信していますが、よほどの天才でなければ、天才性を活かす自分や環境を作ってあげなければいけないでしょう。才能を活かすための周りの環境の構築、精神性・人間性も同時に必要となってきます。もちろん、我々にもできることは限られますが、事業を通してできる限りの貢献をしていきたいと思っています。
和からでは、ロマンティック数学ナイトやロマンティック数学トレランの他、統計学のセミナーや、数学的思考が学べるセミナーなど多種多様開催しています。中学生や高校生が学んでも十分面白い内容です。(どの講座も無料セミナーやガイダンス回を行っていますのでまずはそこから合うかどうか参加いただけたらと思います。)
ぜひお気軽な参加をしていただけたら嬉しいなぁと。今は未成年の方は割合はまだまだ高くなく、たまにしか参加されないのですが、もっとたくさんの人にしってもらえたら尚よいのではと。
ぜひご参加をお待ちしております!
いつも宣伝するつもりがないのですが、ついつい宣伝になってしまう記事になってしまうのが不思議です(笑)
参考:ロマンティック数学ナイト
参考:和からの講座一覧
<文/堀口智之>