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職務経歴書に書ける数字がないとき|実績を定量化する考え方

厚い手漉き紙に、丸と三角と菱形と四角の点の群が四つの区画に分けて型押しされた、無色の空押しエンボスの接写

職務経歴書に書く実績を数字にするときは、量、時間、範囲、頻度の4つに分けて数え直します。売上や契約金額のような大きな数字を持っていなければ書けない、ということはありません。一方で、チーム全体の数字をそのまま自分の実績として書くこともできません。

この記事では、手元の業務から数えられる項目を取り出し、率と実数の両方で書く手順を紹介します。以下の件数・日数の設定は、説明用に作成した架空のものです。

「数字がない」ではなく「まだ数えていない」から始める

書き始めた時点で数字が出てこないのは、記録を残していなかった場合がほとんどです。日報、対応履歴、共有フォルダの更新日、依頼メールの件数は、後からでも数えられます。

数える前に、対象の期間を決めます。「直近1年」か「担当した期間の全体」かを先に決めておかないと、出した数字どうしを比べられません。

数えた結果は、書き始める前に一覧にします。項目名、数、期間、対象範囲の4つを並べておくと、応募先ごとに使う項目を選び直せます。最初から文章にすると、数字の出所が後から分からなくなります。

数えられるものを4つに分ける:量・時間・範囲・頻度

量は、処理した件数、作成した資料の本数、応対した人数です。時間は、1件あたりの所要日数、着手から完了までの日数、対応にかかった時間です。範囲は、担当した部署数、取引先数、対象の製品数です。頻度は、更新の回数、定例の実施回数、点検の周期です。

この4つで数え直すと、金額を扱わない業務でも書ける項目が出てきます。数えた項目には、期間と対象範囲を欠かさず付けます。「120件」ではなく「月あたり120件、担当は個人からの問い合わせ」と書きます。

4つのうち、時間と頻度は記録が残りにくい項目です。記録がない場合は、いま同じ作業をして所要時間を測り、その値を現在の実測として扱います。過去の値として書かないようにします。

自分の担当範囲を、全体の数字と切り分ける

チーム全体の問い合わせが月300件、そのうち自分が担当したのが120件なら、担当の割合は 120÷300×100=40.0%です。分母の300件は、チーム全体が受けた件数です。

担当が150件へ増えた場合は 150÷300×100=50.0%になります。40.0%から50.0%への差は10.0ポイント、件数では 150-120=30件、率では 30÷120×100=25%の増加です。割合の差はポイント、件数の増え方は%で表します。ポイントと%の使い分けは、割合の用語解説でも整理しています。

全体の売上や達成率を、そのまま自分の成果として書かないようにします。書けるのは、担当した範囲と、その範囲で自分が動かした部分です。

計算例:改善の前後を、率と実数の両方で書く

月の問い合わせ対応が120件、返信までの平均が2.5営業日だったとします。手順を整えた後、平均が1.5営業日になりました。

差は 2.5-1.5=1.0日、率では(2.5-1.5)÷2.5×100=40%の短縮です。分母の2.5日は、手順を変える前の平均です。書くときは「月120件、平均2.5営業日から1.5営業日へ(1.0日、40%の短縮)」のように、件数と期間を添えます。

平均だけでは、遅い案件が減ったのか、速い案件が増えたのかは分かりません。最も遅かった案件の日数や、3営業日を超えた件数を並べると、読み手が中身を確認できます。平均の読み方は平均値の用語解説にまとめてあります。

書けない数字は、根拠のある表現に替える

記録が残っていない業務は、数字を推測で作らず、確認できる事実へ置き換えます。

担当した12社のうち、7社で年度をまたいで契約が続いた。
新人3名の受け入れ手順を文書にし、以後の配属で使われている。
月次の集計手順を作成し、担当交代の後も同じ手順で運用されている。

件数が小さくても、対象と期間が書いてあれば確認できる記述になります。「大幅に改善」「多数の案件を担当」のような書き方は、前提を聞かれたときに答えられません。

数を出せない場合でも、対象と期間は書けます。「複数社を担当」ではなく「2年間、12社を担当」と書けば、成果の数字を伴わなくても範囲が伝わります。

面接で前提を聞かれたときの答え方

数字を書いた項目は、分母、期間、自分の担当範囲、同時に変わった条件の4つを聞かれる前提で用意します。平均が縮んだ時期に人員が増えていたなら、その事実も併せて説明します。条件を伏せた説明は、後から食い違いが出ます。

同時に変わった条件を自分から言えると、数字の扱い方そのものを説明できます。増員があった、対象の範囲が変わった、使うシステムを入れ替えた、といった事実を1行ずつ用意しておきます。

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