概算を、上から2桁に丸めて計算する問題と、仕事の数字を見積もる文章題の2種類で、計10問練習します。丸め方を決めずに概算すると、人によって答えが変わり、答え合わせができません。そこで丸めの規則を1つに固定し、概算値が1つに決まる形にしています。
この記事では、答えの桁を当てる問題から始めて、正確な値との差を10%以内、5%以内と狭めていき、最後に電卓の答えを点検します。問題の金額・人数・日付は、説明用に作成した架空のものです。目安時間は、この記事で置いた練習用のめやすです。
練習の前に:型を1つ
それぞれの数を上から2桁に丸め(3桁目を四捨五入)、そのまま計算し、途中の結果は丸めずに、最後の答えを上から2桁で示します。たとえば5,380は5,400、247は250になり、31のような2桁以下の数はそのまま使います。計算は0をはずした2桁どうしで行い、はずした0の数だけ最後に桁を戻します。答えを出したら、答えの桁が元の数の大きさと合っているかを確かめます。丸めて見積もる考え方の定義は、概算力の用語解説にまとまっています。
練習1:上から2桁に丸めて計算する(問1〜5)
それぞれの数を上から2桁に丸め(3桁目を四捨五入)、答えも上から2桁で示してください。問1・問2は答えの桁が合っていれば十分、問3・問4は正確な値との差が10%以内、問5は5%以内に収まるかを確かめます。
問1 4,672×386を概算してください。答えは何桁の数ですか。
問2 93,480÷412を概算してください。答えは何桁の数ですか。
問3 1,450×2,350を概算してください。
問4 56,500÷1,249を概算してください。
問5 2,849×5,361を概算してください。
練習2:仕事の数字をざっくり見積もる(問6〜10)
文章の中の数を同じ規則で丸めて見積もってください。問6〜問9は、正確な値との差が5%以内に収まるかを確かめます。
問6 研修の参加者47人に、1人1,860円の交通費を支給します。総額はおよそいくらですか。
問7 31日ある月の広告費が523,000円のとき、1日あたりはおよそいくらですか。
問8 部品を7,350個仕入れ、総額は2,681,000円でした。1個あたりはおよそいくらですか。
問9 1日の来店客が1,240人、客単価が2,780円の店舗で、営業日が26日の月の売上はおよそいくらですか。
問10 単価5,630円の部品を762個発注する見積で、電卓の答えが「429,006」でした。この答えは正しいですか。桁がずれているなら、何桁ずれていますか。
時間を計る
目安は1問30秒、10問で5分です。2回目以降は1問15秒、10問で2分30秒を目標にします。
- 1回目は、丸めた数を書き出してから計算する
- 2回目は、丸めた数を書かずに時間を計って解く
- 誤差が目安を超えた問題は、どの数の丸めで差が広がったかを見直す
割り算の丸めで迷うときは、割られる数と割る数の0を同じ数だけ消すと整理できます。分数の考え方から見直したい場合は、分数の学び直しを扱った記事も参考にしてください。
解答と解説
答え合わせでは、概算値が丸めの規則どおりかを先に確かめ、そのあと正確な値との誤差を見てください。誤差は(概算値-正確な値)÷正確な値×100で、小数第2位を四捨五入しています。
問1 約1,800,000(7桁)。4,700×390は47×39=1,833に0を3つ付けて1,833,000、上から2桁で1,800,000です。正確な値は1,803,392で、誤差は約-0.2%。0の付け忘れで、桁が1つずれやすいところです。
問2 約230(3桁)。93,000÷410=226.8…で、上から2桁で230です。正確な値は226.89…で、誤差は約1.4%。割る数の0を先に消し忘れると、答えの桁を読み違えます。
問3 約3,600,000。1,500×2,400=3,600,000です。正確な値は3,407,500で、誤差は約5.6%。2つの数がどちらも切り上がったため、差が5%を超えました。
問4 約48。57,000÷1,200=47.5で、上から2桁に四捨五入して48です。正確な値は45.23…で、誤差は約6.1%。割られる数が切り上がり、割る数が切り下がると、答えは大きめに出ます。
問5 約15,000,000。2,800×5,400=15,120,000で、上から2桁で15,000,000です。正確な値は15,273,489で、誤差は約-1.8%。切り下げと切り上げが混ざると、差が打ち消し合います。
問6 約89,000円。1,900×47=89,300で、上から2桁で89,000円です。正確な値は87,420円で、誤差は約1.8%。47人は2桁なので、丸めずにそのまま使います。
問7 約17,000円。520,000÷31=16,774…で、上から2桁で17,000円です。正確な値は16,870.9…円で、誤差は約0.8%。31日を30日に丸めると、規則から外れます。
問8 約360円。2,700,000÷7,400=364.8…で、上から2桁で360円です。正確な値は364.7…円で、誤差は約-1.3%。個数を総額で割る向きの逆転に気をつけます。
問9 約8,700万円。1,200×2,800×26=87,360,000で、上から2桁で87,000,000円です。正確な値は89,627,200円で、誤差は約-2.9%。途中の3,360,000を丸めると88,000,000円になり、規則からずれます。
問10 正しくありません。1桁小さい値です。5,600×760=4,256,000で、概算は約4,300,000円です。正確な値は4,290,060円で、電卓の429,006はその10分の1にあたります。単価を563と打つなど、0を1つ落とすと起きるずれです。
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